最近の最大の興味の対象は、もっぱら”みつばち”に向いています。そもそも、春先に訪れる果樹の開花は、その年の始まりを占う楽しみでもあり心配でもある時期なのです。無事に開花を見届けると、受粉状況が気がかりです。受粉を手助けしてくれるミツバチやマルハナバチ、マメコバチの姿を見つけると安堵するものの、数が少なくはないかと心配するのです。開花時期の休日は、筆や羽毛梵天を片手に、花から花への受粉作業に勤しみます。
しかし、ブルーベリーの受粉を手作業でやろうとは、さすがの私も思いません。蜂さんたちに頼るのが妥当な選択と思います。そんな折りに、ミツバチ飼育(蜂飼い・・と呼ぶようです)のウエブサイトを目にして、”これだ”と感じたのが3年前でした。
花期を過ぎると、蜂さんへの想いも薄らぎ、また翌年の開花時期になると何とかしたいと思い出すのでした。
蜂飼いさん達が情報交換をしている掲示板”8ちゃんねる”にお邪魔して、勉強している内に、自分でも飼育が可能ではないかと考えるようになりました。
狙いは、日本みつばちの庭先飼育です。
さて、準備をしなくては・・ということで、最初に動いたのが”金綾辺”という、ラン苗の入手でした。2年前に3株、昨年花芽付き苗を1株入手しました。
ネット検索で金綾辺を検索しますと、日本ミツバチの捕獲用として蜂飼いの必須アイテムであることが分かります。
次に用意するのが、ミツバチ巣箱の準備です。これも、各種の形状・工夫があるようですが、重箱式が素人目にリーズナブルと思えましたので、このタイプの巣箱を用意することにしました。だが、実物を見たことのない私には、出来上がり巣箱がイメージできませんでした。
救う神在です。自ら日本みつばちを飼育し、巣箱製作法をホームページで公開されている森本さんは、本職が木工所経営でして、自作の重箱巣箱を販売していました。早速、一セット購入して、手本を頼りに自作の重箱巣箱の製作に取りかかりました。さすが、本職の手掛けた巣箱は、家具を見るような出来映えでした。
ドライバードリルやノコギリ、カンナ程度は持ち合わせていましたが、電動丸鋸やルーター、作業台は無い状態でしたので、買いそろえました。
ホームセンターで、材料の杉板や木ネジなどを購入し、昨年(2006年11月)末から木工作業を開始しました。
この頃、空想倒れをしまいと、8ちゃんねる掲示板に仲間入り予告をして、皆さんの協力を依頼した次第です。掲示板に書き込んだもう一つの目的は、ご近所に蜂飼いの先輩を探すことにありましたが、誰も居ないようでした。遠い他県の方からは、親切なメールで蜂群をお譲り下さるとの連絡も頂きました。さすがに、遠くて出かけることはできませんでしたが、有り難いことです。
昨年の12月に待ち受け兼用重箱巣箱(5段)を2セット完成することが出来、計3セットを春先に向けて、庭先に設置しました。
日本みつばち用の巣箱? H19.01.27
つづく・・
防寒用の毛布が掛けられている巣箱
おそらく日本ミツバチ用の巣箱と思われるが蜂飼いさんに出会っていないので不明
自作の重箱式巣箱
一応、形はそれらしくなったが、選ぶのはみつばちであり、気に入ってもらえるかは・・・。
準備は順調ですが、蜂飼いの仲間入りが叶うのはいつのことやら。
2007/02/25
ホームページを開設したことで、思いがけない情報が飛び込んでくるようになりました。待ち桶のサイズや置き場所の基本的なノウハウを教えていただくことが出来ました。また、近隣の市町村にお住まいの蜂飼いさんから連絡を頂き、貴重な経験談を聞くことが出来ています。
さて、これら貴重な情報を生かして次なる準備を進めています。知人から頂いた、杉丸太を用いて丸胴式の待ち桶を造りたいと考えています。
知人のI氏から頂いた、杉丸太を約40センチメートルの長さに2等分し、2個の待ち桶を造る予定です。杉丸太はまだ生木に近い状態であったので、乾燥が必要な状態でした。しばらく天日で乾燥する予定です。
得られた情報を元に、急遽作製した待ち桶ですが、少しずつ増やして行くつもりです。
ガスバーナーで焼いた後、蜜蝋をたっぷり染み込ませました。
今回は、2x8材を使用していますが、38mmの厚さはやや重い箱になりました。
暖地桜桃が開花し、しばらく観察していると西洋蜜蜂が数匹確認できた。人工授粉は必要なさそうである。あとは、分峰時期に待ち桶を気に入ってくれるのを祈るのみである。古竹を束ねて、誘因板も設置した。H19.03.04
待ち桶兼用重箱式巣箱も、2・3段に縮小し待ち桶モードに変更した。
南側にある茶畑から3メートルの高さになるが、2段の重箱を待ち桶として設置した。沼津の蜜蜂飼育経験者のアドバイスで、巣門方向を東南に向けて設置した。
待ち桶の設置方法と工夫
@重箱・キューブ型より丸洞(杉丸太)の方が、確立が上がる。
A大きさは、高さ30センチ程度が良い(高過ぎ、大き過ぎに注意)。
B置き場所は、大きな木の下・神社の軒下・石垣の横、巣門を東南の方向に向けて置く(自然巣の多くは入り口が東南を向いている)。
C探索蜂は、建物や壁、土手や石垣に沿って飛んでいるので、それを考慮した待ち桶の設置が必須となる。
D巣門の斜め上方に、10〜15cmほど離れた場所に直径2センチ程度の入り口を設ける。
E待ち桶には、蜜蝋を塗布するが、塗りっぱなしより時々、バーナーで熱して香りを立てて蜂を誘引する。
F誘因手段として、金綾辺の開花株を待ち桶の横に設置する。金綾辺がない場合は、サラジーン・アイスカスケード、オオイソでも誘引できる可能性がある。
G誘因板:古い竹を並べて板状に設置する(蜜蝋を塗った古竹が良い)。