鉢栽培のポイント

★用土の各種:(下の用土は私が普段落葉果樹を植え付けるのに用いている赤玉土・培養土・バーク堆肥(腐葉土の代替え:安価である)の代表例を示しています。参考書や解説書には、用土の配合比が示されていますので参考にしてください。

鉢栽培の長所と短所

・長所:コンパクトな樹形栽培が可能であり、狭い場所でもいろいろな果樹種を楽しめます。地植え栽培に比べて、短期間で花や実を楽しめ、糖度管理もし易いようです。移動が可能である。

・短所:水やりは欠かせない。肥料分の流出が大きいので、肥料管理が必要となる。果実の収穫量が少なく制限される。定期的な植え替え作業が必要である。

・追肥用には「ぼかし肥料」を使うように心がけています。地植えではお礼肥などの場合、化成肥料を使うこともありますが、鉢植えには上記の元肥用混合肥料と「ぼかし肥料」に限定しています。化成肥料は、量を誤ると果樹へ多大な影響を与えてしまい突然の落果を起こすこともあります。

・用意した培養土には元肥が混入していますが、さらに鉢底部分に元肥を追加します。肥料が根に直接触れないように土をかけ果樹苗を置き、土を入れます。培養土が概ね根を覆ったところで、鉢周りに沿ってぼかし肥料を1層ないしは2層に埋め込みます。植え込み後に、たっぷりの水を与えて完了です。

★参考書と首っ引きで、果樹栽培を楽しむのも良いですし、自分なりに植物生理を考えながら試行錯誤の工夫をして、結果を評価するのも楽しみなものです。とは言うものの、原理・原則は有りますので、各果樹の勉強は必要と思います。私も参考書類は、20冊以上を用意しており、最近ではインターネットの利用も本以上に有効な手段だと思っています。

Let's 果樹栽培

肥料の選択(元肥・追肥)

・拘りたい鉢栽培での肥料:上記の混合用土に元肥になる骨粉+溶リン+苦土石灰等を混ぜて鉢栽培用培養土としています。

★代表的な鉢の種類で、菊鉢(9と10号)、ポリ鉢(25リットル)、スリット鉢(10号)の写真を並べています。菊鉢とポリ鉢にはスリット加工を施して効果を観察していく予定です。

★ちなみに、私は赤玉土(4):培養土(3):バーク堆肥(3)の混合比が主体的となっています。水管理との兼ね合いで、配合比を変えるなどの工夫が必要になることも考えられます。栽培環境や地域差も無視できません。試行錯誤の結果、独自の用土(ブレンド用土「土壌」)が出来上がるものだと思います。

★鉢は好みが分かれるところですが、私は実用的指向で安価を目指して選択しています。ブルーベリーの鉢栽培では、スリット鉢の成績が良いので多用しています。また、サクランボや他の果樹でも10号鉢までですと、スリット鉢の使用が多くなっています。一般的に「菊鉢」と呼ばれている8〜10号鉢も安定感があり使いやすく安価です。

鉢栽培の手順と準備

・各種サイズの鉢を用意しましょう。鉢の号数は鉢の直径を表しており、1号は3cmになりますので、10号鉢は直径が30cmの鉢となり12〜13リットルの土が入ります。果樹栽培には幼苗から成木(大・小)と様々な樹高、根鉢(根のボリューム)がありますので、木の高さからバランス良い鉢サイズを選択します。

・用意しておきたい鉢のサイズは7〜10号、鉢の容量が13(10号)、25、40、60および100リットルなどで、60〜100Lの重さでは移動に大人2〜3人の力が必要になります。注意点としまして、大きな鉢ではそれだけ用土が必要であり、市販用土を使う場合は経費を無視できません。

・用土の準備ですが、果樹栽培の場合は各種の用土をブレンドして用います。たとえば「赤玉土」、「桐生砂」や「腐葉土」を単体で使うことはほとんどありません。また用土にはそれぞれ「保水性」、「水はけ」、「pH」など異なる性質を持っていますので、樹種の性質にあった用土を選択する必要があります。たとえば「ブルーベリー」は、酸性土壌を好みます。特にハイブッシュ種は、用土のpHは低めが好まれます。そのために「ピートモス」や「鹿沼土」が必要となります。

実際の果樹苗の植え込み

・サクランボの苗木をポリ鉢に植え込む手順を示しています。ポリ鉢の底には直径1センチ程度の穴が数個ありますことから、土漏れ防止用に不織布を敷いて、ゴロ土は入れていません。

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